ダークウェブ四丁目

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Dファイル:映画『くすぐり』

映画『くすぐり』は、奇妙な"くすぐり映像"の謎に迫るドキュメンタリー映画

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あらすじ

コメディ番組の司会も務める記者デイヴィッドはある日、とある映像を見つける。 それは、手足を縛られた男性が、複数人の男性からくすぐられるというおかしな映像だった。 動画制作元である、ジェーン・オブライエン・メディア(JOM)のサイトを閲覧すると、このおかしな「くすぐり競技」への参加者を募集していた。 さらにそこには、ただのくすぐりに対して異常なほどの報酬も提示されていた。

「これはなんとも、面白おかしい。番組のネタになるぞ」と思ったデイヴィッドは動画制作元にコンタクトを取る。 すると、デイヴィッドのもとには「ゲイ野郎の取材なんて受けない」「訴えるぞクソ野郎」といった罵倒のメッセージが連日届くようになった。

ただの面白動画に何故、ここまで敵意をむき出しにしてくるのか? 不審に思ったデイヴィッドは、この動画の謎を追求することに。

この動画を制作しているのは、一体どんな人物なのか? 目的は一体……?

補足(ネタバレあり)

映画のなかでは、ひとつの推測として、"動画はくすぐりフェチの同性愛者のために制作されているのではないか?"というものが挙がる。 男性が拘束され、くすぐられる様子を性的に観る人間は多くいるそうだ。

ただ、奇妙なのは、JOMはこのくすぐり映像によって収益を得ているわけではない点…… そして、JOMは制作した動画を、競技参加者を脅す道具として使う点だ。

小遣い稼ぎのために参加した、とある過去の参加者は、自身の動画が無断にYouTubeにアップされているのを発見。 動画を削除するようJOMに依頼した。すると、JOMは仕返しに「こいつはゲイだぞ」と偏見のある情報とともに、その動画を彼の周囲に流布する。 結果として、彼はキャリアを崩壊させられた。

JOMはこうした脅しを過去何度も行っている。 "恥"という弱みを握ることによって、JOMは一種の"権力"を手にしているのだ。

動画によって収益を得ているわけでもないし、結局のところ、JOMの本当の目的はわからずじまいであった。 映画の終盤では、デイヴィッドはJOM創設者の身元を突き止める。 調査によるとその人物は、家庭環境に恵まれず、辛い幼少期を過ごしたようだった。 JOMの目的は、社会に対するリベンジなのか……?

ポップなタイトルからは想像できない、

  • 謎につつまれたサイト
  • アブノーマルなフェチの世界
  • 情報社会・匿名社会での権力獲得、それによる暴力
  • 悲惨な過去を持った人間の、社会へのリベンジ

といった闇要素を含んだオススメ映画だ。

現在、『くすぐり』はNetflixで視聴可能である。

https://www.netflix.com/title/80097474